働き方改革 “縁側”があるオフィスで働く幸せ

POINT
  • ABWの一環で、急きょオフィスに登場した“縁側”
  • オンオフの切り替えと、コミュニケーションの活性化が同時に叶う
  • 個室よりもオープンスペースの方が使いやすい

ABWの一環で、急きょオフィスに登場した“縁側”

突然ですが、弊社のオフィスには“縁側”があります。本当はベンチシート型のフリースペースなのですが、みんなでずらっと横並びしている様子からなんとなく「縁側みたいだね」とよく言われます。
このベンチシートは、ABW(Activity Based Working)という考え方に基づいて新しく造られたもので、ノートPCの画面を見ながら軽く打ち合わせしたり、軽作業をしたりするための場所です。弊社の営業部門は固定デスクがないフリーアドレスを採用しているので、よく営業さんが見積りを作っている姿を見かけます。私はデザイン部の中でもCGパースを専門に作る仕事をしており、基本的にデスクトップPCでないと作業ができないため、縁側の利用目的はおもにリラクゼーションです。

PC作業をする営業さんの横でゆっくりお茶を飲んでいるのは忍びないのですが、最近では気にせずに堂々と休憩しています。縁側はメインフロアのエントランスのすぐ前にあるので、人の出入りが多く、ぼーっとしている姿をよく見つけられてしまいます。「いた!」と設計さんや営業さんにつかまって、そのまま打ち合わせになだれ込むこともあります。

オンオフの切り替えと、コミュニケーションの活性化が同時に叶う

今ではほぼ毎日利用して、縁側の常連と化している私ですが、実は使い始めたのはここ1年くらいのことです。ABWの施策によってそれまでにないスペースができたので、最初は「私が使っていいのかな」とドキドキしていました。なかったものが突然現れると、使いづらいですよね。縁側を使う前は自分のデスク周りで休憩していましたが、一日中デスクに座りっぱなしになってしまって、どうも休んだ気になりません。そのうちに縁側でお茶を飲んだり雑談したりする人も増えてきたので、思い切って利用してみたら、びっくりするほどオンオフの切り替えができるようになりました。今では、なくてはならない大切なリフレッシュの場です。

縁側のもう一つの効果は、コミュニケーション量の増加です。前述したとおり、縁側はすべての社員が出入りする場所にあるため、すれ違いざまに声をかけてもらうことが多くなりました。私のデスクはフロアの中でも奥まった場所にあるので、へたをすると長期間ぜんぜん顔を合わせない方もいらしたので、自分から動かなくてもコミュニケーションが取れるのはありがたいです。その分、ついでに軽く打ち合わせ、というのも増えましたけど(笑)。

個室よりもオープンスペースの方が使いやすい

CGパースを作るのはものすごく細密な作業で、適宜休憩を挟みながらでないと、どうしても煮詰まってしまいます。CG画面にテクスチャーをつけたりライティング効果を入れたりして、その最終イメージを出力させるためにコンピューターが計算を行う工程を「レンダリング」と呼びますが、CGの内容によってはものすごく時間がかかる場合も。レンダリングボタンをポチッとしたタイミングで席を立って、縁側に直行して休憩するのがお決まりのパターンになっています。休憩から帰ってくるとレンダリングが終わっているので、とても効率がいいんです。私が他の方よりも縁側をよく利用するのは、こうした作業上の特性もあるのかもしれません。

弊社のオフィス内には、マッサージチェアが置いてある個室ブースも完備され、ABW的にはむしろそちらの方がリラクゼーションスペースとして推奨されているのですが、あまり使ったことがありません。やはり個室を占有してしまうのは気が引けるもので、お客さんとの大事なお取引の電話をするなど、私よりも個室を必要としている方がいるかもと思うと使いづらいんです。オープンで誰でも出入りができ、空いている場所にちょっと腰かけられる縁側の方が、私にとっては使い勝手がいいですね。

今後、さらにリラクゼーションスペースを増やす計画があるのであれば、ぜひ畳敷きの小上がりスペースを造ってもらいたいです。靴を脱いで脚を伸ばせる小上がりがあれば、もっとくつろげるのにと妄想中です(笑)。しかしこれは冗談だけでなく、弊社はオフィスデザインのプロフェッショナルとして、常に最先端のトライアルをしなくてはなりません。「小上がりがオフィスにもたらすリラクゼーション効果」もぜひ検証する必要があるでしょう!やっぱり近い将来にできるといいな…夢の小上がり。

デザイン部/M・N