働き方改革 オフィス縮小は正しいデータを基に!~在席率と出社/在宅勤務ニーズを知ろう~

POINT
  • オフィスを縮小する前に
  • 在席率~本当にオフィスは混雑しているのか?~
  • 出社/在宅勤務ニーズ~本当はどのくらい出社/在宅勤務したい?~

オフィスを縮小する前に

コロナ禍が本格化してから1年以上が経過しました。日本でもいよいよワクチン接種が始まりましたが、いわゆる「アフターコロナ」の状況は未だ不明瞭なままです。ですが、今後1、2年における「ウィズコロナ」の働き方戦略の方針が固まってきたという企業の皆さんも多いのではないでしょうか。そして、新しい働き方として、テレワークの導入を決めたという企業さんも多いことでしょう。実際に東京都の調査では、都内企業の約57%がテレワークを実施しているという結果も出ています(2021年4月)。

東京都産業労働局テレワーク実施率調査結果
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/05/07/10.html

テレワークを行う企業が、今後、100%の社員が毎日出社する事を想定したオフィスを新しく作ることは、オフィスの床面積を無駄遣いしてしまう可能性が高く、得策であるとは言えません。一方で、テレワークで出社する社員が少ないことをいいことに、オフィス面積を減らすだけ減らしてしまい、後からスペース不足に苦しんでオフィスを新しく借りる…というのも、とても非効率的です。このような事態を未然に防ぐためにも、正しい出社状況に関する『データ』に基づいて、新しいオフィスを作ることが重要となります。

在席率~本当にオフィスは混雑しているのか?~

オフィスの面積やレイアウトを決める際のベースとなるのが、「座席数」です。座席数を割り出すときには、「在席率」や「出社/在宅勤務ニーズ」を考慮していきます。この時、体感値だけでこれらの数字を判断してしまうことは、非常に大きなリスクです。例えばこの写真は、弊社オフィスの様子です。フリーアドレス席で、座ってもよい席を半分にして運用されていますが、見たところほとんどの席に荷物が置かれており、座席が足りていないように思えます。

しかし、実際の在席率(対象の座席のうち、何割が埋まっているか)を調べると、平均して4割程度、一番混んでいる朝の時間帯でも7割弱程度と、実際はどの時間帯でも座席に余裕があることが分かりました。このように、時間帯別に在席率を算出することで、体感に惑わされずに、正しいオフィスの状況を知ることが出来ます。また、この在席率のデータは入退館データから割り出したもので、居場所管理システムなどを新しく導入しなくても、在席率は既存の設備のデータから計算できる場合が多いです。在席率は、新しいオフィスを考える前に把握しておいて損はないデータと言えるでしょう。

(清和ビジネス社内調査より 2020年9月)

出社/在宅勤務ニーズ~本当はどのくらい出社/在宅勤務したい?~

また、現状だけではなく、出社/在宅勤務ニーズについて把握することも重要です。ここでも、体感や先入観ではなく、実際に社員の声を集め、データとして正確に把握することが大切です。

出社/在宅勤務ニーズは、同じ部署内でも異なることはもちろんのこと、同じ職種でも部署間で異なる場合があります。例えば、弊社で実施した「希望する出勤先の日数配分」についてのアンケート結果を見ると、同じD部でもC職で在宅勤務のニーズが特に高いことが伺えます。また、同じ営業職でも、B部の営業職はシェアオフィスで働くニーズが他の部署より高く、C部の営業職はオフィスで働くニーズが比較的高い傾向となっています。このように、部署・職種別の出社/在宅勤務ニーズを知ることで、新しいオフィスで各部署に最適な座席数を割り当てられるようになります。

(清和ビジネス社内調査2020年5月より)

また、社員が希望する出社日数のデータからは、今後の働き方を変えるヒントも見えてきます。例えば、現在100%の社員が出社している部署で、希望する出社日数が少なかった場合、その部署には高い在宅勤務のニーズがあるということになります。逆に、企業として在宅勤務がしやすいと思っている部署で、希望する出社日数が多い場合は、そこには在宅勤務を阻む業務的なハードル、あるいは社員の意識の課題があるかもしれないということが考えられます。

正確なデータとしての「在席率」と「出社/在宅勤務ニーズ」を合わせて考えることで、オフィス作りの基本となる座席数をより実態に即した形で割り出すことができ、リスクの少ないオフィス縮小が出来るようになります。更には、今後の働き方を変える際のヒントも得られることでしょう。オフィス縮小をご検討される際は、ぜひデータのご活用を考えてみてください。

働き方デザイン部 働き方研究室/S・W