働き方改革 在宅勤務備忘録 その2 ~ツール編

POINT
  • ツール編
  • ハードウェアの準備
  • ソフトウェア
  • 雰囲気作り

弊社は4/1より在宅勤務が始まりました。それからちょうど一か月後の5/1、私はこの記事を書いています。そして明日からは人生で一番楽しくないであろうGWが…きっと在宅勤務を振り返るにこれほどベストなタイミングはありません。今のところ、この在宅勤務がいつまで続くのかは分かりませんが、いつかはオフィスに戻る日が来ます。それは今まで通りの光景、いつもの日本、何事もなかったかのように…うーん、本当に?在宅勤務を多くの日本人が体験「してしまった」いま、オフィスは今まで通りの在り方で良いのでしょうか?あるいは、今まで通りの在り方でいられるのでしょうか?

ここでは自宅で働いて感じたことを、とにかく書き出すことを目的とします。良いも悪いも全て、記すつもりです。その評価は後ですればよいのです。「在宅勤務、悪くなかったじゃないか!来年からはもっと増やしていこう!」と、誰かが思ったとき。「そうと決まれば、さっそく準備を頼んだよ、キミ」と、誰かに言われたとき。「準備たって何すりゃいいんだよ?社員にアンケートでも取るのか?こんなことなら日記でもつけときゃよかった…」と、誰かが頭を抱えるとき(あなたですよ!)、この記事が役に立てれば、それでよいのです。

ツール編

在宅勤務の準備と言われ真っ先に思いつくのは、恐らくITにまつわる準備でしょう。例えばPCをノートにする、社用のスマートフォンを与えるなどがこれに当たります。きっと業種によって必要な機器が異なることでしょうが、今時PCを必要としない仕事というのは珍しく、例え工程の一部分にアナログな箇所があったとしてもそれを強制的にデジタルへと移行させてしまう、つまりPCを必要とさせるのが在宅勤務です。挙げるならば押印、紙の事務処理、顔合わせミーティング…これらをデジタルで行えるようにするツールの整備も、ITの準備に含まれます。言い換えれば、ハードウェアの準備と、ソフトウェアの準備です。

ハードウェアの準備

ハードウェアについて。私はインテリアデザイナーとして働いていますから、仕事にCADソフトが必要です。CADとは図面を書くためのソフトですが、このCADを動かすのには大変なマシンパワーが求められます。それにこういった複雑なソフトは往々にしてトラブルに見舞われるものです。弊社もノートPCが支給された最初のころは多くのトラブルが発生しました。もしも在宅勤務とノートPCの移行が重なっていたらと思うと…私の知人はデスクトップPCを会社から持ち帰ったそうです。スペックは申し分なく、特にマシントラブルもありませんが、自宅には少し大きすぎるのが難点でしょうか。それに週二の在宅勤務で毎回タクシーにPCを積んで持って帰るのは、現実的ではありませんね。ならノートPCに移行する?もしあなたがPCで行う作業がエクセル程度のものならば、大した抵抗はないかもしれません。この際、画面の小ささには目を瞑りましょう…いや、ちょっと待ってください、回線はどうですか?在宅で仕事をする上で決して欠かせないのがインターネット環境です。私の家も光回線があればよかったのですが、この古い賃貸ではそうもいかず、電話回線を使ってネットにつないでいます。ただでさえ遅い回線に、この在宅勤務でアパート中の人が同じ時間に仕事をするものだからさらに負荷がかかりました。もうこうなるとどうしようもありません。会社に光回線をくれ!といったところで、私のアパート自体が対応していないのですから、できることと言えばスマートフォンでテザリングすることくらいでしょう。しかしそれだって限界があるというもの。ひとつ何十MBもあるデータをいくつもやりとりするのには、ストレスを感じます。また弊社では社員全員が突然サーバーにアクセスしたことで技術的なトラブルが発生したこともありました。その日の阿鼻叫喚といったら…大事な時に限って機嫌が悪いのがインターネット。ハードウェア/ネットワークに関しては、情シスの担当者とよくよく計画を練る必要があるのは、ここで私が改めて述べるまでもないでしょう。

ソフトウェア

ソフトウェアの弊害と言えば、なにより「使い方」です。弊社は在宅勤務のスタートと同時にMicrosoftのTeamsを導入しました。気分はまるで、試作品の新兵器を土壇場で投入するロボットアニメのような…?もちろん、最初はうまくいきませんでした。誰も使い方が分からないのです。幸いにも、この解決策はいくつかあります。まずはしっかりとレクチャーをすること。レクチャーはどこかに集まってするのでもよいですし、使い方をまとめた資料を配布しても良いでしょう。そして、習うより慣れろ、とにかく使ってみることです。分からないボタンがあればとにかく押してみる、やりたいことがあれば検索してみる、聞いてみる。こうしたツールの普及で一番大切なのは「使いこなしてやろう」という気概だと私は思います。今回のTeamsは在宅勤務によって半ば押し付けられるように与えられたものですが、使いこなして今まで通りの仕事をやってやろうじゃん!という気持ちが社員みんなにあった(そうせざるを得なかった)おかげで、弊社では比較的うまく運用されています。
しかしそうして、徐々に使い方を覚えて使っていこうという気持ちがあったとしても、まだ足りないものがあります。そしてツール編においてここが一番主張したいところなのです。

雰囲気作り

新しいソフト導入を成功させる最後の決め手は「ツールを活用してください」という会社側の姿勢、これに限ります。もしも上の人間がTeamsに懐疑的な姿勢であれば、恐らくこのソフトは宝の持ち腐れになったことでしょう。会社が、あるいは上司が、積極的に新しいソフトを使って仕事に取り掛かること、その雰囲気作りが非常に重要なのです。若手社員の気持ちになってみてください、Teamsで上司に連絡を取ったら「メールでお願いします」の返事…そんなソフト誰が使うというんです?グループを作るときは上司の承認を得てください…最悪です。上司が発言したと思ったら「関係各位 お世話になっております。デザイン部の〇〇です。」…あながち笑えないかもしれません。

こうした「新しいデジタル」を率先して使うのは若い者の仕事だと思ってはいませんか?確かにそれも一理あるでしょう。ですがそれ以上に、上司が進んで利用すべきです。道具を与えたならば、次はそれを使っている姿を見せる必要があります。決して使いこなす必要はありません、ただ「使っても怒られない」という空気を作るのが肝心です。そうすれば後は勝手に若手がツールを使いこなしてくれるはずです。以前とある会社のオフィスをお伺いした際、こういうお話を聞きました。「わが社ではツールを『使っていない部署ランキング』を貼りだしているのですよ」そう、本来はここまでして会社側が「使ってくれ、使え!」と社員のお尻を叩くべきなのです。今回は強制的に社員が離れ離れになることで、社員のTeams利用率は100%となり、結果成功と言える様子になったと感じています。さすがに同じ手は二度と使えませんが、本気で普及させるならば、上からの強制力を以て取り組む必要性はあるでしょう。

さあ晴れて弊社もTeamsが浸透しました。これにて一件落着、在宅戦線異状なし、とはもちろんいきません。次回はTeamsのチャット機能について、備忘録を残すとしましょう。

WPD/S・O