働き方改革 スタンディングワークの勧め~立ち話でコミュニケーションを活性化!~

POINT
  • 会長が一目ぼれした電動昇降デスクを自社に導入
  • 肩こり、腰痛、眼精疲労・・・健康面が大幅改善!
  • “スタンディングワーク×4人島”がもたらしたコミュニケーションの活性化

会長が一目ぼれした電動昇降デスクを自社に導入

「スタンディングワーク」という言葉をご存じでしょうか?文字通り“立って仕事をする”スタイルのことで、当社では2015年から社内トライアルを開始し、2016年からは全社へ導入。今年で丸3年目を迎えています。

スタンディングワークに欠かせないのが電動昇降デスクで、当社では現在259台が稼働中です。昇降は電動で行い、高さ表示が出るインジケーターを見ながらデスクの右下に付いたボタンを押しながら好みの高さに調整が可能。各自の背の高さや作業内容によってこまめに変えており、中には同じPC作業でも「Excelを使って表計算をするとき」と「Photoshopで画像加工するとき」で高さを変えるという社員もいるほどです。天板を一番上まで上げればハイカウンターのように使え、立ったまま肘をついて電話をしたり、隣り合ってPCの画面を共有しながら話したりというスタンディングワークが叶うのです。

この電動昇降デスクに最初に着目したのは当社の会長(現:相談役)で、2014年にとある家具メーカーの展示会で一目見て、これは大変な製品が出てきたと感じたそうです。それから会長指示で、すぐに国内外の昇降デスクの導入事例を調べ、健康に良さそうだということはわかったのですが、通常のデスクに比べ値段が高い事や電動がゆえの故障リスクなどを考えると、一斉導入にはためらいがありました。しかしながら、当社がオフィス移転のお手伝いを生業(なりわい)としている以上、自分たちで実際に使ってみてその効果を実証すべきであるということになり、まずはプロジェクト関係者9名でトライアルを始めました。

肩こり、腰痛、眼精疲労・・・健康面が大幅改善!

さらにその後、座り作業が多いデザイン部門への導入が決まり、合計28名の社員を対象にモニタリングをしました。事前調査によると、28名中12名が肩こりや腰痛などの疾患を抱えていましたが、4週間後にはその多くが改善するという驚きの結果が出たのです。具体的には「疲れたな」と感じたらデスクの高さを上げ下げし、姿勢を固定しないようにしたり、PC画面を見る首の角度を変えたりといった様子が見られました。意識的に体の部位を動かすことで血流が促進され、結果として肩こりや腰痛、眼精疲労が軽減。毎月通っていた鍼灸院に行かなくなったという社員も2名おり、これまでの高さ固定デスクがいかに体に負担をかけていたかが明らかになりました。

さらに女性ならではの意見として、脚のむくみがなくなりブーツがすんなりはけるようになったという声も挙げられました。さらに外部の調査機関の立位、座位に関する実証試験を受けた結果、睡眠の質の向上、ストレス軽減、疲れづらくなるという3つについて有意性が認められました。

また、「座りポジション」で行うPC操作や手書きでの書類作成のほかに、立った状態で俯瞰しながら行うのに向いている資料チェックや、押印、製本などの作業系ワークは「中間ポジション」で、メールチェックなどのルーティンワークは「立ちポジション」でといったように、それぞれの作業内容に向いた姿勢で行うことで、作業効率を意識した使い方をするようになりました。

“スタンディングワーク×4人島”がもたらしたコミュニケーションの活性化

このように健康面と作業効率についてははっきりとした効果が得られましたが、スタンディングワーク導入の利点はこれだけではありません。デザイン部門のモニタリングを経て、いよいよ大所帯の営業部門に昇降デスクを取り入れた際、スタンディングワークがコミュニケーションの向上につながることが明らかになったのです。

立って仕事をしている人は、たとえPC操作をしていても常に目線は上がっており、周囲の状況が視界に入りやすい。誰かがその人に話しかけたくて近づいてくる姿が、すぐに目に入って気づくわけです。そうすると、ぱっと視線が合ってスムーズに会話に入れるのです。これが座っている状態だと、簡単な報告をするにも人の席の前に立って声をかけ、顔を上げてくれるのを待たなくてはなりません。作業に集中しているようだと声をかけることすらためらってしまい、報連相が後回しに。とくに上司など目上の方へは、尚更声をかけづらくなってしまうのではないでしょうか。立つことが重要なのではなく、「話しかけたい人」の目線が上がっていて、気づいてもらいやすいことがポイントなのです。

当社では、この話しかけやすさをさらに後押しするため、デスクそのもののレイアウトにもこだわりました。管理職の席の前にずらっと部員のデスクを並べる従来の“島型”のレイアウトでは、島の中央にいる人のデスクには近づきづらく、強い縄張り意識を感じさせます。そこで当社では、4人をひと島にし、さらに互い違いに配置しました。この“4人島”であれば、すべてのデスクが通路に面することになり、後ろや横から話しかけやすくなります。 さらに島の配置を互い違いにすることで、目線がばらばらになり、周囲の動きにも気づきやすい。大きな島にまとまるのをやめることで、排他的なセクショナリズムを減らし、部署ごとの縄張り意識もなくなります。

当社では、この“スタンディングワーク×4人島”のレイアウトを取り入れてから、格段に社内コミュニケーションが活発化しました。立っている人の横にススッと近づき、デスクに肘をついて顔を突き合わせ、立ち話をしている光景をよく見かけます。まさに立ち話が生み出すコミュニケーション、といったところで、スタンディングワークがもたらした最大の成果であるといっていいでしょう。

スウェーデンで生まれ、アメリカで大ヒットした電動昇降デスクですが、実は欧米では体格に合わせて天板の高さを変えるだけにとどまり、スタンディングワークを実践している会社はほとんどないとも聞きます。健康・作業効率・コミュニケーションの3つの成果を得られるスタンディングワークにご興味をもたれた際は、ぜひ当社オフィス見学にお越しください。スタンディングワークをその目でご確認頂けます。

働き方研究室/F・M