オフィスデザイン オフィスの“木質化”について考える

POINT
  • 「本物の木」を取り入れたいというオーダーが増加
  • 自然志向から、ナチュラルな節目がある木材が人気に

「本物の木」を取り入れたいというオーダーが増加

無機質なデザインが主流だったオフィス空間に、木のぬくもりを取り入れたいとおっしゃるお客様が増えてきました。自然の木にはやわらかさや癒しを演出する効果があり、高級感も生まれます。

オフィス空間の提案では、役員室など特別なお部屋を除いて、コスト面や納期を考慮し、メラミン化粧板や塩ビシートなどの工業製品を用いた木目“調”が主流でした。確かに、印刷技術が優れているので、本物と見間違えるほどのクオリティが出せます。こうしたウッド調のメタファーは様々空間に違和感なく馴染んできましたが、汎用性が高すぎて、今では少し飽和状態のように感じます。平たくいえば、街中に溢れすぎてちょっと飽きがきている。

そんな昨今、「オフィスにも本物の木を使いたい」というご要望が目立つようになってきています。従来利用されてきた突板(木をスライスした化粧板)の内装はもちろん、家具などは木の節や質感が十分に感じられる無垢材の提案も増えています。建築物の規模や用途にもよりますが、内装に天然の木を取り入れる場合、不燃化あるいは準不燃化させなければなりません。各メーカーによって技術はそれぞれ違いますが、要望が多くなってきている背景があるのでしょう、様々な天然木を使った内装材が増えてきています。

しかし、突板などの木材を家具や内装に使う場合はちょっと注意が必要です。ダイノックシートなどの工業製品は木目がプリントされたシートで家具を丸ごと包む、ラッピングペーパーのようなもの。どんなものを作っても小口まできれいに収まりますので、デザインでそう悩むことはありません。ですが突板の場合は広い面と小口の木目の方向を考えてデザインする必要があり、そこがばらばらだと気持ちが悪いんです。私は木製の家具やドアを見るとつい小口に着目してしまい、収まりが悪いものは気になって仕方ありません(笑)。
小口以外にも目地の入れ方を工夫したり、部材の歩留まりを考えたりと、木を使ったデザインにはいろいろと制約が多く簡単ではありません。木を知り尽くした職人でないと作れないものも多く、最近は大工さん出身のデザイナーもずいぶん活躍しています。木材の知識の豊富さは、設計をする人間にとってはとても有用です。当社にもぜひそうした人材が増えてほしいですね。

木材を一本一本確かめることも

オフィスに木を使いたいというオーダーは、やはり社長室や役員室といった重厚感が求められる空間に多いです。以前、とある企業の役員室の設計した際、広いワンフロア一帯をふんだんに木で化粧した内装をご提案、実施させていただきました。樹種にもよりますが、きれいな木目をこだわって使う場合、一定量以上の木材を短い期限内に確保するのは思った以上に大変な作業です。また、国際条約などで伐採が厳しく取り締まられているため、昔より樹種は手に入りにくくなっているそうです。
本件では工場で突板の選定なども行い、「この部分は、入り口正面の目立つところに」など細かく指示を出して材料を確保。こだわって内装を仕上げることができました。お客様にも大変ご満足いただくことができ、今でも思い出深い案件です。

自然志向から、ナチュラルな節目がある木材が人気に

工業製品に比べやはり天然の木材の内装は費用がかかりますが、工夫次第でコストダウンも可能です。森に生えているナチュラルな木の風合いをそのままオフィスに取り入れたいという傾向も多く、これまでは節目が目立つ木材は質が悪いとされ、インテリアには不向きでしたが、あえて節がある部位を好まれるお客様も見られます。エイジング加工を施した木材をフローリングに使い、ラスティックな雰囲気に仕上げるのも人気ですね。また、最近は環境への意識の高い企業様も多く、間伐材などを積極的に取り入れています。

当社はオフィスの木質化の設計・施工実績が豊富で、お客様のニーズに合わせてデザインとコストのバランスを取りつつ、ご希望を叶えることができます。木を生かしたオフィスづくりをお考えの際は、専門的なノウハウを蓄えた当社にぜひご相談ください。

デザイン部/R・N